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2010_01
07
(Thu)15:19

今年もよろしくお願いいたします

年末のご挨拶も出来ないまま、新年も1週間経ってしまいました。
ご挨拶が遅くなってしまいましたが、
本年もどうぞよろしくお願いいたします!

子供たちの冬休みも今日で終わり!お休みモードも戻しつつ、私も少し時間が出来てきました。
まずはお知らせです。
12月からコツコツ進めていたサイトの移転&プチリニューアルをしました。
新URLは「http://snowsucre.web.fc2.com/」になります。
これまでのサイトは2月で契約が切れますので、移転の案内も2月まで。
お手数ですがそれまでにリンクの変更等していただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

新しいサイトで今準備を進めているカットクロスのお楽しみパックと新作キットの発表を近々したいと思います。
なかなか準備に時間がかかっていて、いつお見せ出来るかまだお約束が出来ないのですが…。
楽しみにしていてくださると嬉しいです♪

今日は図書館に娘とチビちゃんと行ってきました。
娘は絵本を、私は新刊を中心に7冊。全部読めるかわかりませんが、ゆっくり楽しみます~。

さて、本のことですが、時々どんな本を読まれていますか?などご質問を受けることがあります。昔はミステリを好んでいましたが、今はジャンル問わず(でも小説中心です)いろいろと読んでいます。
読書メーターで昨年読了本のまとめをアップ出来るようになっていましたので、以下に貼っておきますね。
もしも参考になれば嬉しいです!
そして、読書好きの方からオススメ本を教えていただけるとこれまた嬉しいです(*^-^*)

それでは、この一年が皆様にとって素敵な年でありますように。
私も可愛い作品を沢山作っていきたいです♪

ではでは、2009年の読了本です↓
2009年の読書メーター
読んだ本の数:124冊
読んだページ数:24073ページ

カタブツカタブツ
堪能。ミステリというかサスペンスの色味があり大変楽しめました。こういうことって真面目に普通に生きていても起こりうるから怖い。深読みし過ぎの感もあるけれど、彼らの中で潜んで蠢く黒いものを感じて恐怖だった。自分に思い当たることもあったから尚更。「とっさの場合」などまさに、だもの。1篇1篇じわじわと余韻が残って仕方がないです。
読了日:01月07日 著者:沢村 凛
黒百合黒百合
いや~こ、これはすっかりやられてしまいました…。真相に近づくにつれて混乱ぶりが激しく、何度も戻って読み返してしまいましたわ。実に素晴らしい!ミステリと感じさせない物語の運び、けれどもしっかりミステリしているところ、全てが繋がったときの感嘆。そして静かに広がる余韻の深さ。青春小説としても堪能しました。再読必須!ですね。
読了日:01月12日 著者:多島 斗志之
ジョーカー・ゲームジョーカー・ゲーム
やや、魔王・結城中佐に思いっきり惚れちゃいました。彼が登場するだけでテンション上がって嬉しくなって、何だか違う方向で読んでしまいましたけど…。「ロビンソン」みたいな話をもっと壮大にして長編にしてもらいたいわぁ。D機関の話をまた読みたい。もちろん結城中佐を前面に出してもらって。"とらわれるな"…くぅ~カッコいい!最高!
読了日:01月15日 著者:柳 広司
カナリヤは眠れない (ノン・ポシェット)カナリヤは眠れない (ノン・ポシェット)
整体師合田力シリーズになるのですね。見かけでは分からない依存症を抱えた人々。社会の中で生きていく苦しみや辛さを感じながらも生きていかねばならない人間の心の闇をとても上手く描いています。これをミステリに絡めているところが面白い。力先生ちょっと変人だけど(笑)でもこんな先生に診てもらいたい。私の心の闇にも光を与えて欲しい…なんて。
読了日:01月16日 著者:近藤 史恵
茨姫はたたかう (祥伝社文庫)茨姫はたたかう (祥伝社文庫)
整体師シリーズ2作目。いやはや近藤さんの心理描写の上手さにぐいぐいと引き込まれ一気読みでありました。前作からのお馴染みの登場人物たちにも愛着があるからより一層楽しめる。「茨姫はたたかう」というタイトル。誰が茨姫で何故たたかうのか。女という生き物について悶々とするところ、そこから脱した時の清々しさ、どれも経験しているからこその共感。深いです。心に巣食う病気によってその殻である体に大きな影響を及ぼしているんだってこと力先生によって思い知らされる。もっと自分を大事にしなくては、と戒めてもらえる。3作目も楽しみ!
読了日:01月18日 著者:近藤 史恵
Shelter(シェルター) (祥伝社文庫)Shelter(シェルター) (祥伝社文庫)
整体師シリーズ3作目。江藤姉妹の過去の確執や現在抱える依存症の原因とも言うべき闇にぐぐっと迫って痛さを伴う読書でした。それを緩和してくれるのが小松崎の存在。彼は彼女たちを救う存在でもあるけれど、この作品にも必要不可欠な人物。そして力先生。彼の過去もちらっと出てきたりして興味深い。苦しみ、辛さ、痛み、悲しみが渦巻いて実はダークな内容。それぞれが自分の殻をちょっとでも打破して生きていく力強さに触れて少し痛みが和らぎました。
読了日:01月18日 著者:近藤 史恵
蟋蟀蟋蟀
ああ、栗田さんの世界だ。このへんてこりんでユニークな世界に今回も魅了されました。突き放されそうで、でもすぅ~と寄り添いぴたりと肌に吸いつく感覚がとても心地良い。ずっと漂っていたい気分。表題作の「蟋蟀」は秀逸。次に「ユニコーン」「アリクイ」「猫語教室」「鮫島婦人」、そして「サラブレッド」の馬絵さん(笑)馬絵さん可愛いなぁ。
読了日:01月20日 著者:栗田 有起
倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)
装丁の美しさに惹かれつつ読み始めてみればその香り高き妖艶な調べにうっとりと魅せられてしまう。幻想物語にミステリが融合され、それだけでもわくわくするのですが魅惑的な美しさにもくらくら。この時代背景にあっても(いや、だからこそか)乙女たちの凛とした強さと美しさにハッとさせられます。生死が隣り合わせになっているからこその儚さがこの物語と調和していたように思います。堪能しました。
読了日:01月23日 著者:皆川 博子
いやしい鳥いやしい鳥
ややや、これは想像以上でした。現実と非現実の狭間というかその境界線がぼんやり曖昧になって一体自分がどこに位置しているのか彷徨ってしまう不安感と不快感。彼らは至極真っ当なつもりなのだ。真面目に語られるものだから漂う不気味さはより一層濃さを増す。「いやしい鳥」「溶けない」も凄まじいけど、「胡蝶蘭」はしっとりした狂気があっていいわぁ。次作が待ち遠しい。
読了日:01月26日 著者:藤野 可織
告白告白
結局、人の憎しみはどこまでも続く底なしのように到達点はないのだなぁ。物語と言ってしまえばそれまでなのですが、妙に現実に起きたさまざまな事を盛り込んでいるものだからそこから生じるリアル感は相当なもの。いや~見事に引き込まれました。第1章の「聖職者」が実に秀逸、そして衝撃。そしてその衝撃は最後まで容赦ありません。淡々とながらも静かなる断末魔が聞こえてくるようでした。見事です。
読了日:01月28日 著者:湊 かなえ
少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)
作品の枠は少女の友情物語であるけれど覗き込んでみれば悪意の色濃いこと。読後はじわじわと負の感情に包まれていきます。少女期の繊細さや孤独感、虚栄心の強さなどといったものに、「死」への好奇心を絡め少女の内面の移ろいを彼女らに語らせる。そこにはほのぼのとした和みを感じさせながら、実はその裏で蠢く真実を明かしていくのです。いや、これはなかなか巧い。唸りました。
読了日:01月29日 著者:湊 かなえ
踊るジョーカー―名探偵 音野順の事件簿踊るジョーカー―名探偵 音野順の事件簿
コミカルでキャラも愛らしくなかなか楽しめました。この謎が一体どう着地するのかわくわく感もありますし、そのトリックが独特で新鮮。ひきこもりで気弱な音野くん、これがなかなかの名探偵ぶり。助手で作家でもある白瀬とのコンビが絶妙でした。登場人物の掛け合いや情景がすんなり脳内に映像化出来て、独特ながらもサクサクと読めたのは北山さんの巧さでしょうね。表題作「踊るジョーカー」、「ゆきだるまが殺しにやってくる」は特に好き。音野の兄・要がお気に入り~。
読了日:02月03日 著者:北山 猛邦
魚神魚神
深い眠りから目覚める前の心地よい微睡みを味わうように、白亜とスケキヨの世界にとっぷりと浸りました。遊郭という場の甘く濃密な色香と腐臭漂う島の空気が混ざり合いそれは不可思議な妖艶さを増します。そこで織りなす島の独特な世界が読み手をとろりと溶かすように魅惑させていくのです。新人作家とは思えない完成された世界観と文章力に違和感なくするんと入りこみ、すっかり酔いしれました。
読了日:02月05日 著者:千早 茜
GOTH  モリノヨルGOTH モリノヨル
初め映画の写真集かと思ったのです。短編が収録されているのに気がついて読みました。GOTHの世界を愛している者としたらほんのちょっぴりでも新作が読めるのは嬉しい。けれど、やはり1編だけでは寂しいなぁ。再読の意欲が高まってまたどっぷりあの場所へ帰りたくなりました。これを機に続編書いてくれるかしら?淡いながら期待を持ってしまいます。
読了日:02月05日 著者:乙一
鬼の跫音鬼の跫音
読み始めてすぐ文章のフォントの違和感を感じ、どうにも落ち着かない気持ちのまま道尾さんの紡ぐ世界に誘われます。その世界はミステリよりもホラーの色合いが濃く、淡々と語られる静けさの中に狂気や恐怖が織り込まれて非現実な感覚が襲いました。短編集ですがそのどれもが負のほうへ向かいその行きつく先に待ちうけるものを見たときの恐ろしさはたまりません。特に「ケモノ」が凄い。他「箱詰めの文字」「冬の鬼」などお気に入り。道尾ワールドに酔いしれました。
読了日:02月06日 著者:道尾 秀介
退出ゲーム退出ゲーム
学園もの&文化部主役、青春と日常系ミステリといったら某作品たちを思い浮かべてしまいますが、より謎解きの醍醐味を味わえます。ほのぼの系?と思いきやひとつひとつの謎が次第に重厚さを増して重いテーマを抱えています。その奥深さは読後にさまざまな思考を巡らせて読み応え充分。謎が解明された時の悲しみと優しさ溢れる「クロスキューブ」、コミカルさの中にとある真実が凄味を持って迫る「エレファンツ・ブレス」が好き。吹奏楽部、普門館という言葉が身近にある分、思い入れ強く読みました。目指せ!吹奏楽の甲子園・普門館!
読了日:02月07日 著者:初野 晴
ポトスライムの舟ポトスライムの舟
静かに淡々と日常が描かれているようで、その底には真っ暗な闇が広がっているような不穏さを隠し持っていて彼女らがどうこれからの人生を選択していくのか見守る気持ちで読みました。ゆらゆらと定まらない不安定さが時に息苦しくもありましたが、決して立ち止まっているだけでなく歩幅は小さくとも確実に明るいほうへ歩みだしているという力強さを感じて頼もしかった。徹底したリアル感はむしろ清々しいほどで好みでありました。「十二月の窓辺」が素晴らしい。
読了日:02月17日 著者:津村 記久子
廃墟建築士廃墟建築士
廃墟好きとしましてはタイトルに廃墟という単語があるだけで気持ちをそそられ、また装丁の美しさに惹かれて読む読む。建物を巡るちょっと(いや、かなり?)風変りな物語4編。「七階闘争」を読み始めて現実にあり得ないことなのに、事細かにリアルに描くものだから現実と非現実の狭間でゆらゆら。いつの間にかあり得ないことがあり得るかも…と三崎ワールドに入り込んでおりました。奇妙に歪んだ世界観であるけれどここに漂うのは哀愁さなんですよねぇ。特に「廃墟建築士」「蔵守」にそれを感じました。いや~三崎さんの奇抜な発想に惚れ惚れ。
読了日:02月22日 著者:三崎亜記
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)
なかなか小市民としていくのは難しいようで…。小佐内さんの時折むくりと起き上がる闇が濃さを増しているようで非常にハラハラしました。健吾くんがなかなか渋くていい味出してます。さて下巻でどう動いていくか、楽しみに待ちます。
読了日:03月03日 著者:米澤 穂信
あまりにも騒がしい孤独 (東欧の想像力 2)あまりにも騒がしい孤独 (東欧の想像力 2)
なんと濃密で豊潤な作品だろうか。とろりと濃く魅惑的なフラバルの世界に酔いました。古紙処理係として働くハニチャには唯一の楽しみがあり、それは彼にとってこのうえなく美しい行為でもある。不条理に満ちた日々の中に多々訪れる悲劇さえも時にユーモアに語るのだけれども、そこに孤独で繊細な彼の脆さが見え隠れして切なさを呼び寄せる。忘れられない読書となりました。
読了日:03月04日 著者:ボフミル・フラバル
血液と石鹸 (ハヤカワepiブック・プラネット)血液と石鹸 (ハヤカワepiブック・プラネット)
ピリッとした辛辣さやブラックさ(ユーモアも交えた)がことさら色濃く出ていて好みに合いました。1編1編がとても短いので少しずつ堪能。ベトナム系アメリカ作家の描く馴染みのない世界観もちょっと風変わりな味として楽しめます。訳者あとがきにてリン・ディンの詩が1編紹介されていますが、これがまた独特な世界で!詩集もぜひとも読んでみたい。
読了日:03月05日 著者:リン・ディン
ねむり姫ねむり姫
澁澤さんの紡ぐ幻想世界と、野村さんの美しいオブジェが見事に融合された本です。なにものにも染まっていない乳白色の世界が広がりそれはあまりに濃厚でむせ返るほど。眠り続けるお姫様の夢は昏々と深く深く沈みゆき、一緒に落ちてゆく感覚。美しいです。
読了日:03月06日 著者:澁澤 龍彦,野村 直子,林 宏樹
ギンイロノウタギンイロノウタ
とにかく不気味でネガティブなパワーがこれでもか、と強い内容でぐわんと狂気の渦にぐるぐるされます。未成熟な親の元に育った子供たちが痛々しくて哀れなんですが、どうしてもそこへ向かわずにはいられなかった彼女らの狂気じみた思考や行為は何とも言い難い気味悪さを感じさせます。彼女たちが足掻けば足掻くほど救いの手から離れてしまってその空しさたるや。思慕や愛情を欲しながらそれを与えられなかったその結果の狂気がただただ哀れでならない。それでも妙に惹きこまれる作品であるのです。
読了日:03月13日 著者:村田 沙耶香
臨床真理 (このミス大賞受賞作)臨床真理 (このミス大賞受賞作)
このミス大賞作品ということでどうしても期待感が大きくなってしまいますが、少し視点を和らげて読めばぎこちなさは感じながらも、サスペンスとして面白く読めます。醜悪なテーマが全体を重たくしていますが、主人公の成長や光に向かって歩みゆく患者の未来、それが救いです。
読了日:03月14日 著者:柚月裕子
狡猾なる死神よ (創元推理文庫 M テ 8-1)狡猾なる死神よ (創元推理文庫 M テ 8-1)
芸術史家スウィーニー・シリーズ第一弾。墓石の芸術研究をテーマにしている学者が主人公という一風変わったミステリなんですが、いやはやこれがなかなか面白くて夢中で読みました。今回の墓石の歴史、美術、文学を紐解くにつれ、ヴィクトリア朝時代の雰囲気を漂わせてきてそれだけでも気持ちが高揚してきます。辛い過去を背負った主人公を巻き込む連続殺人事件の謎、主人公の恋心、その行方が大変興味深い。切なく悲しい色に彩られたミステリ。
読了日:03月15日 著者:サラ・スチュアート テイラー
バスジャックバスジャック
初めて読んだ『廃墟建築士』の不条理でかつシュールな世界に魅せられて2冊目に選んで読みました。現実から少し歪んだ世界がたまらなく魅力的。特に「二階扉をつけてください」は結末の向かい方がスリリングでお気に入り。『廃墟建築士』の流れで「動物園」ににんまりし、「バスジャック」でさらに黒い笑みがこぼれ、「送りの夏」ではじんわりと。最も秀逸と思うのは短い短い物語「しあわせな光」。さり気ないけど温かくて好き。
読了日:03月17日 著者:三崎 亜記
月ノ石 (Modern & Classicシリーズ)月ノ石 (Modern & Classicシリーズ)
これは夢か現か幻か。山羊の足を持った美しい女性グルーに魅せられた学生ジョヴァンカルロ。月夜の晩グルーに誘われた自然界は神秘的で幻想的。夢幻という言葉がまさに、な世界観です。主人公と共に読み手も夢幻世界に入り込み帰り道を忘れてしまうほど。ただ、するすると容易く入り込めるほど簡単な世界ではなく、ランドルフィの想像の世界はなかなか難解であります。いつしか迷い込んだ、それが次第に居心地良くなった、という読後感。読み終えてみればなんとも魅惑的な作品でありました。
読了日:03月19日 著者:トンマーゾ ランドルフィ
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)
あわわ、小佐内さんの黒さがさらに凄みを増していてゾクゾクしましたわ。小市民目指してもなりきれない人種と所詮小市民でしかない人種との見事な描かれ方が逆に哀れでした。でも小鳩くんと小佐内さんのスリリングな会話はやはり面白くてにんまり。はてさて冬期限定はどんなスイーツとなるか、二人の関係は如何に。
読了日:03月23日 著者:米澤 穂信
耽美なわしら〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)耽美なわしら〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
森奈津子さんでタイトルの「耽美」…そりゃぁもうあれこれ想像しておりましたが、想像とはだいぶ違ったラブコメでした。ラブはラブでもいろんな形があってそれぞれが恋に悩む姿が面白いながらちょっと切なかったり。とにかくトシちゃんめげずにね!とエールを送りながら読みましたわ。
読了日:03月30日 著者:森 奈津子
耽美なわしら〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)耽美なわしら〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)
1巻よりもさらにパワフルで面白さも倍増!トシちゃんの恋の行方は如何に…も気になるところですが、キャラみんないい味出していてその愛らしいこと!微笑ましく(?)堪能させていただきました。それにしてもこれが10数年前に書かれたものとは思えない新鮮さでそちらのほうが驚き。森さん、ぜひともゆるりとでも良いので続きを切望いたします!彼らがまた動き出すのを心待ちにしております。
読了日:03月31日 著者:森 奈津子
崖の館 (創元推理文庫)崖の館 (創元推理文庫)
初佐々木丸美作品。冬の雪に閉ざされた館の中での新たなる事件の幕開け。閉塞感や時代がかった言葉のやりとり、きっと回りくどく感じる物語の進み方も全て自分の好みにピタリとはまって心地良かった。哀しく切なくやるせなく、そして美しいミステリ。
読了日:04月05日 著者:佐々木 丸美
チューバはうたう―mit Tubaチューバはうたう―mit Tuba
いや~とても良かったです。表題作の「チューバはうたう」は主人公の変わりゆくさまが劇的。とはいえ、物語はとても淡々としているのだけど次第に沸々と湧く情熱が、それが湧き起る場面が素晴らしく良い。こちらまで興奮してしまいましたわ。もう1編「百万の星の孤独」、遠く存在する星たちに思いを馳せる人々。これは秀逸。好きです。
読了日:04月08日 著者:瀬川 深
セレモニー黒真珠 (ダ・ヴィンチブックス)セレモニー黒真珠 (ダ・ヴィンチブックス)
装丁イラストがとってもキュート。そして宮木さんの描く葬儀屋「セレモニー黒真珠」の面々もこれまた一癖も二癖もありながらとても可愛らしくて微笑ましい。ただ微笑ましいだけでなくそれぞれが抱える過去はなかなか壮絶なものがあります。それにしてもラブコメといえど、宮木さんの描く男女の艶やかな情感が見事です。男女だけでなく人間の感情の最も奥深いものを掬い取ってみせる、その展開がまた何とも言えずキュッと切ない。ラストの「はじめてのお葬式」は格別に素晴らしい。読後もしみじみさせてくれます。
読了日:04月10日 著者:宮木あや子
プリンセス・トヨトミプリンセス・トヨトミ
今度は大阪を舞台にして、はてさて一体どんな万城目ワールドが炸裂するのか、かなりの期待を込めて読む読む。物語が動き出すまでの時間がちょいと長く感じたものの、動き始めてからはその突拍子もない設定におおっと引き寄せられました。これまでとはぐっと大人な雰囲気かな。大阪の街を知らないのですぐに思い浮かべられないもどかしさがありましたが、それでも大いに楽しみました。夜中に読み終えて無性にアイスが食べたくなって我慢出来ずについついむしゃむしゃ。
読了日:04月15日 著者:万城目 学
猫を抱いて象と泳ぐ猫を抱いて象と泳ぐ
ゆらゆらと深海をたゆたうような感覚。詩的で感覚的な物語。それはひたすらに孤高で美しくて儚げなのだけど、でも力強い。深海の静けさにチェスの音が心地良く響き渡る。それはまるで鎮魂歌でもあるように。小さなリトル・アリョーヒンが愛おしくてたまらない。そしてリトル・アリョーヒンのかけがえのない人々、みんなみんな愛おしい。
読了日:04月18日 著者:小川 洋子
モンタギューおじさんの怖い話モンタギューおじさんの怖い話
とてもとても好き!装丁といい挿画といい、その雰囲気にぴったりの物語といい、全て好き。モンタギューおじさんの怖い話は侮れませんぞ。その余韻たるやなかなかの怖さを孕んでいて長くぐるぐると頭の中を駆け回ってました。そして最後のお話し!これが実に巧くて感動。
読了日:04月19日 著者:クリス プリーストリー
スコーレNo.4スコーレNo.4
宮下さんの文章はどうしてこんなにも心のひだをさらさらと撫でるんだろう。それがつんと甘く時に切なくさせてくれるもんだからたまらない。丁寧に日々を紡いで成長していくさまがとてもとても良い。私の明日が今日よりも光射すものであるように、そのために日々を丁寧に堅実に送ろうと思わせてくれるのです。
読了日:04月20日 著者:宮下 奈都
遠くの声に耳を澄ませて遠くの声に耳を澄ませて
変わらず宮下さんの紡ぐ物語は心地良く、胸に静かなさざ波を立て、波紋を広げる。人の心の揺らぎをこれほどまでに丁寧に的確に描くって本当に素敵なこと。決してきれい事ばかりでなく心に渦巻く黒々としたものもあるのだけれど、それもひっくるめて全て愛おしくて。読み終えて全身に漲る力と光をくれる宮下さんの作品が本当に好き。
読了日:04月21日 著者:宮下 奈都
ミサキラヂオ (想像力の文学)ミサキラヂオ (想像力の文学)
ああ、とても良いなぁ。素朴な人々の生活に流れるミサキラヂオ。その奏でる音楽だったり朗読だったりがじっくりと浸透しやがて季節は流れ…。味わい深い物語にしみじみとしました。瀬川さんの物語は良いなぁ。
読了日:04月22日 著者:瀬川 深
猿駅/初恋 (想像力の文学)猿駅/初恋 (想像力の文学)
一体どんな物語が紡がれているのかとわくわく読み始めてみたらば…なんとも奇怪な世界が広がっておりました。直視出来ない場面がありながらも何故かその終わりは正反対な感情がふつふつと。描写にやや引き気味になりながらもそれでも惹かれてしまう妙な吸引力が意外に心地良い(と、書いていいものかどうかなんですけど)。幻想的悪夢にうなされながらもくすり、と笑ってしまうような、でも後の切なさとか、狂気の中にも独特な田中さんの奇想世界にただただ圧倒されてしまいましたわ。
読了日:04月23日 著者:田中 哲弥
タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)
いや~美味しそうな料理の数々。そこに絡むミステリ。ほんのちょっとの謎なんだけどそこには深い深いワケがあって。それを優しく掬いあげて謎解きする三舟シェフ。彼の寡黙でクールな中にもほわんとした温かさが感じられて素敵だったなぁ。「割り切れないチョコ」では思わずぐっときてうるっと。母としてこういうことはごく自然に当り前にやることなんだけど、それを認めてもらうってこと、そこにさり気なく優しさを味付けするということ、思わずうわぁときちゃいました。続編も出ているのですよね。近いうちに堪能したい。
読了日:04月23日 著者:近藤 史恵
裁縫師裁縫師
静謐な世界に時折漂うエロチックな感覚。「裁縫師」の遠く甘い記憶の断片、生々しく体に記された刻印。少女だって女が開花する瞬間があるということ、それは燃え上がるような熱を帯びながらも淡々と静かに綴られる。5編ともそれぞれどこかで失くしてしまった記憶を呼び覚まされるようなひりひりとした感覚をもって読みました。「裁縫師」、「左手」、「野ばら」が好き。
読了日:04月23日 著者:小池 昌代
ショコラティエの勲章 (ミステリ・フロンティア)ショコラティエの勲章 (ミステリ・フロンティア)
チョコも和菓子も好きな人にはたまりませんなぁ。スイーツ好きにもいろんな人物がいて、そこに絡む人間模様もあって。浮き彫りにされるさまざまな思惑や感情をミステリに仕立て上げてなかなか面白く読みました。主人公のおせっかいなところはまぁそうでもしないと謎も深まらないわけで、追いかけなければ「ふうん」で終わってしまうものね。淡いロマンスをつい期待してしまうけど、もしも続編が出るのならその辺がちょこっと気になります。読み終えて冷蔵庫にチョコがないかなぁとつい探してしまった。1粒のチョコでも感慨深く味わいましたわ。
読了日:04月24日 著者:上田 早夕里
黒十字サナトリウム黒十字サナトリウム
うわぁ!めちゃくちゃ好きな世界観。この耽美さがたまりませんでした。何というのでしょう、直接的な表現はないのに妙にドキドキしてしまう。美しく無駄のない文章に心地良く惹きこまれいつまでもゆらゆらしていたいほど入り込んじゃいました。いや~ところどころに散りばめられた欠片がひとつひとつ形となっていくさまが見事でそこにまたうっとり。堪能させていただきました。(もう読みながら何度装丁のイラストを見たことか!この表紙もいいのよねぇ)
読了日:04月25日 著者:中里 友香
黒猫・アッシャー家の崩壊―ポー短編集〈1〉ゴシック編 (新潮文庫)黒猫・アッシャー家の崩壊―ポー短編集〈1〉ゴシック編 (新潮文庫)
久々ポーの世界に浸りました。新訳で読みやすくはなったのかな。それでもポー独特の世界は各々の想像力に委ねられ個人的でも読んだときの時代や感情などによってその感覚は変化して。そこがまた掴みどころなくてかえって良い。「黒猫」は相変わらず好きだったし、「アッシャー家の崩壊」はやはり秀逸。次はミステリ編かな。楽しみ。
読了日:04月26日 著者:エドガー・アラン ポー
宙(ソラ)の家 (角川文庫)宙(ソラ)の家 (角川文庫)
空に近い場所、マンションの11階。時間があれば眠りをむさぼる雛子。ある雪の日、一緒に暮らしている祖母・萩乃が通信不能になった。通信不能の祖母は異様に時計にこだわったり、運針に没頭したり。そんな萩乃との葛藤が始まるのかとつい身構えて読んでしまう。家族それぞれの不安定な気持ちと揺らぎを大島さんの丁寧な文章で優しく綴られる。足し過ぎず引き過ぎない匙加減が相変わらず絶妙。後日譚である「空気」が良い。雛子の晴れやかさが気持ち良い。
読了日:04月27日 著者:大島 真寿美
いつか王子駅で (新潮文庫)いつか王子駅で (新潮文庫)
私、王子生まれの王子育ちなのです。でも子供ながら王子独特の暗さというか華やかさのなさが好きでなくて。独立して都電沿いに住むようになって何となく下町の人々の温かさみたいなものに触れてじんわりと好きになってきて。その子供時代だったり若かりし時代だったりの自分の思い出と、この作品に漂う温かさや懐かしさが強い郷愁感を引き寄せて何だか感傷的になってしまいました。帰りたい場所、でも帰れない場所。懐かしい思い出は決して良いものばかりでないのであります…。
読了日:04月28日 著者:堀江 敏幸
ヘルマフロディテの体温ヘルマフロディテの体温
持って生まれたものだけが真実でないということ。その葛藤が切なくやるせない。時々織り込まれる神々の物語がとても美しくて効果的。忌み嫌うものへ対する強烈な興味、揺らぐ主人公の感情の果てが旅の到達点。そこへ行きつくまでの旅はたまらなく魅惑的でした。
読了日:04月29日 著者:小島 てるみ
ちゃいろの童話集 (アンドルー・ラング世界童話集)ちゃいろの童話集 (アンドルー・ラング世界童話集)
読了日:05月02日 著者:西村 醇子
夜市夜市
単行本をずいぶんと長く寝かせておりましてふと思い立ち読みましたが、なんで積んでしまっていたのか激しく後悔。幻想的な異形の物語が素晴らしかった!ホラーもの?と思いきやここに存在するのは物悲しくも仄かな温かさが。異形たちの行き交う世界は幻想的で美しい。闇にぽっかり浮かぶ夜市への誘い灯がことのほか美しく見えて(勝手に想像)それが涙で滲みました。「夜市」も「風の古道」も独特な世界観にすっかり心を奪われました。特に「風の古道」が大好き。
読了日:05月03日 著者:恒川 光太郎
カラット探偵事務所の事件簿 1カラット探偵事務所の事件簿 1
冒頭の「カラット探偵事務所」命名の経緯とか読むとサラッと読める探偵もの?と思っていましたが、これがなかなか複雑なようで。暗号メインの事件など自分で解いてみよ、と言われたら絶対無理(ちょい苦手)なのだけど、解いていくさまを読むのは面白くふむーなるほどーと結構楽しみました。このままの流れでラストを迎えてタイトルの1ということは続編もあるのだね?と思ってましたらば…ややや!そういうことになるんですか!これはちょっと唐突だったので、唐突すぎて驚きが足りなかったのが残念でしたがなるほどねぇ。
読了日:05月04日 著者:乾 くるみ
ポビーとディンガンポビーとディンガン
出産直前だったこともあって、さらりと読めるものがいいなぁと選んだのですが、さらりと読むのが難しいくらい気持ちに深い杭を打たれた物語でした。悲しい物語に深く気持ちが沈んでしまったけれど、結局は全体的に漂う優しさに気持ちを掬ってもらいました。大切な1冊になりそうです。
読了日:05月04日 著者:ベン ライス
茨文字の魔法 (創元推理文庫)茨文字の魔法 (創元推理文庫)
わぁぁ~久しぶりに魔法ものファンタジーを読みました。ファンタジーはなかなか読む機会がないのですが、この物語はどっぷりと浸って堪能しました。王立図書館という設定もわくわくさせてくれますし、伝説を紐解きその伝説の物語も堪能しましたし、何よりも散らばった物語のピースがはまっていくさまが見事でただただほぅっと見惚れてしまいましたわ。素晴らしい世界。初マキリップでしたが、他の作品も是非とも読んでみたい!と息巻いております。
読了日:05月05日 著者:パトリシア・A. マキリップ
空から兵隊がふってきた空から兵隊がふってきた
『ポビーとディンガン』の作者なので素敵なファンタジーなのかな、と想像して読み始めましたが、兵隊がふってきたあたりはまだその想像のとおりでありました。次第に物語の行き先が想像とは全く異なる方向に向かいだして…なんともシュールな残酷なものに変わっていき。でもこのシュールさは好きです。もうすぐ子が産まれるという体で読むのは少々酷でありましたが(いつもならばむしろ好き!と力強く言えるのですが、心理状態がそこまで安定してなかったってことですな)読み終えてなぜか清々しい爽やかな気持ちになりました。
読了日:05月05日 著者:ベン ライス
f植物園の巣穴f植物園の巣穴
梨木さんの紡ぐ異形の物語を堪能。日本語の美しさにはっとさせられながら、夢か現か曖昧な世界に読み手も落ちていき、迷い、主人公の記憶の旅に呼応する。彼の埋もれた記憶を辿りながら彩る植物の中を歩み、出会う人々の摩訶不思議な言動に耳を傾け、月下香の匂いにたぐり寄せられる脳の奥に仕舞い込まれていた記憶の数々を掘り起こす。その道行の先に訪れるものに嗚呼…とひとつ呟いた。生まれたばかりの我が子をきゅっと抱きしめた。
読了日:05月16日 著者:梨木 香歩
霊降ろし霊降ろし
「来るべき作家たち」シリーズ、『いやしい鳥』がとても気に入ってまして2冊目にこの作品を。「裏庭の穴」がかなり好み。普通の主婦の普通の日常を描いたものと読んでいくと、とんでもない穴に落ちます。じわじわと不安定に歪んでいくさまが凄さを増して一気に読ませます。気がついたらこんなところに来ていた、っていう感じがたまらない。表題作「霊降ろし」は主人公の鬱屈し、揺らぐさまに行く先を案じながら読みましたが、差しのべた手をしっかり握ってくれる存在、それによる心の変化が見事で。これはまた大好きな作家さんが増えましたわ。
読了日:05月19日 著者:田山 朔美
全世界のデボラ (想像力の文学)全世界のデボラ (想像力の文学)
『ラス・マンチャス通信』好きな私にとっては待望の1冊(と言っていいと思う)。近づいても近づいても一向に手に触れることのできない靄の向こう側にあって、正体の見えない不穏な感じが作品全体に漂っていて非常に好み。現実であり、幻想であり、行き来するうちにぐるぐるされる曖昧さがどの短編にも配されていて堪能しました。得体の知れないモノがひたひた来る不穏さ加減はラスマンほどではなく、そういった意味では長編のほうが幻想世界により浸れたのかなぁ、と。「野天の人」「駆除する人々」「全世界のデボラ」世界観が好き。
読了日:05月25日 著者:平山 瑞穂
舞い落ちる村舞い落ちる村
どこか幻想的で現実の輪郭が曖昧でふわふわした独特な世界に強烈に惹かれました。表題作「舞い落ちる村」の数を数えず、名前をつけず、言葉を信じない現実世界から乖離された村の様子はとても妖しげで、そして心地良い。音のない世界のように淡々と静かに単調に綴られるのが非常に魅惑的。主人公の揺らめきの描きも見事。「冬待ち」も夢の中のような浮遊感がたまらなくいい。翻訳ものを読んでいるような掴みどころのなさを感じながら、そこに強烈な魅力を憧れを持つ。ずっと目覚めずここにまどろんでいたい。離れ難いほど好き。
読了日:05月28日 著者:谷崎 由依
湖水地方湖水地方
表題作「湖水地方」ともう1編「シャルル・ド・ゴールの雨女」どちらも背景に水の音がさわさわと滴るよう。物語はただ静かに波紋を広げるだけでそこに浮かべた舟が大きく揺れるほどの波はないけれど、するりと身を滑らせて水の底に落ちていくかもしれない、その深さは思いのほか深くて暗い穴にひたすら落ちていくような不穏さもあり。透明感のある文章の裏側で、姉妹の間で起こる感情の蠢きと葛藤。静かな湖面の下でぬらぬらと黒い影がよぎる。美しくもきりきりとするような物語でした。情景がとても綺麗で心地良い。
読了日:05月30日 著者:寺坂 小迪
うつつ・うつらうつつ・うつら
京女というと「はんなり」という言葉や優雅な所作も思い浮かんできますが、ここに登場する京女・初子さんは何というか健気というか強かというか。好きなことを職業にしてみたもののどうにも周りには理解されず、そんな鬱屈を毒吐きながらそれでも生きていく初子さんの強さ。ふんわりしたイメージの京都がガラリと力強いものに。もうひとつ、表題作はもう強烈。猛烈に襲ってくる言葉の力に圧倒されてしまった。言葉の力、この支配力はもうもう雁字搦めにさせられてしまってものすごいのなんの。赤染さんの言葉の吸引力が凄すぎる(←凄まじいくらい)
読了日:07月02日 著者:赤染 晶子
風化する女風化する女
「風化する女」、「海行き」、ともに都会での現実的な日常生活から回想とともに旅する。孤独死した会社の先輩であるれい子さんを辿る旅、回想を交えての「わたし」の彼女への思いはとても温かく救われる。一方で孤独、死、という言葉がポトンと心に重しが落ちて、また風化というタイトルも切実で。「海行き」の女友達2人が男友達に会いに田舎へ帰る旅。学生時代の思い出を語りながら思いながらの場面がとても良い。私の昔を知る友達に会いたくなってしまったなぁ。ちゃんと私を覚えていてくれているだろうか、なんてしんみりしてしまった。
読了日:07月10日 著者:木村 紅美
幸せ最高ありがとうマジで!幸せ最高ありがとうマジで!
主人公の病んでいながらも底抜けに明るいさまが、逆に狂気を孕んでいてゾクゾク(ここがまた面白い)。彼女の標的にされてしまったとある一家の、嘘とか秘密とかが曝される度に気の毒だなぁと思いながら笑っている自分。痛い、痛い、と思いながらもそれでも生きる人間の強さを感じました。それにしてもこの主人公の女を永作さんが演じたのですねぇ。最初はイメージが湧かなかったけれど最後には見事はまっておりました。いや~あまりの面白さにこれはもうこうして文字を読むんではなくて実際に舞台を見てみたい!と激しく思いましたわ。
読了日:07月12日 著者:本谷 有希子
エリザベスは本の虫エリザベスは本の虫
この絵本の他に7冊の予約本を借りたのです。その時カウンターのおじさまに「本の虫だね」ってタイトル見ながら言われまして。まんざらでもない気持ちで持ち帰って早速読みましたけど、いや!私なんてエリザベスの足元にも及びませんわ!彼女の本読む姿はいつかの私の姿に重なってくすぐったく読んだのだけど、いやはやエリザベスの場合はもっともっとすごいのですもん。生活に本が侵食されていくさまは羨ましくもありました。我が家の場合は本のにょきにょきが所々に生えているのだけど、そんなのかわいいもんだわ。エリザベスの決心、素晴らしい。
読了日:07月13日 著者:サラ スチュワート
ちょっとだけ (こどものとも絵本)ちょっとだけ (こどものとも絵本)
5月、我が家に男の赤ちゃんがやってきました。お姉ちゃんになった娘は赤ちゃんに夢中。小さな体で、さらに小さな赤ちゃんを愛おしそうに抱っこしています。そんな娘と赤ちゃんの姿、この表紙そのもので惹かれてしまいました。いや~大泣き。私が。おうちにやってきた赤ちゃんは可愛いけれど、お姉ちゃんになって嬉しいけれど、それまで独り占めしていたお母さんが何だか遠くなってしまって。「ちょっとだけ」という女の子の健気さがもうもう切なくて可愛くて。娘とだぶってしまいました。すごく素敵な絵本に出合えて幸せ。
読了日:07月13日 著者:瀧村 有子
やんごとなき読者やんごとなき読者
読書の面白さにどんどんのめり込んでいく女王陛下の姿にものすごく共感。読むだけでなく、リストや考えなどをノートに書きつけていく女王の姿は想像すると可愛らしくてキュンとします。「読みたいだけ本を読むには時間が足りないことである」…これって女王だけでなく、自分にも言えること。限られた時間でどれだけ本が読めるかと思うとぐずぐずしていられないのだわ。
読了日:07月30日 著者:アラン ベネット
IT’S A STAMP WORLD!―切手に恋してIT’S A STAMP WORLD!―切手に恋して
読了日:08月01日 著者:
まいごのペンギン (にいるぶっくす)まいごのペンギン (にいるぶっくす)
読了日:08月08日 著者:オリヴァー ジェファーズ
ペンギンさんペンギンさん
読了日:08月08日 著者:ポリー ダンバー
クウネルの本 もっと私たちのお弁当クウネルの本 もっと私たちのお弁当
料理本はめったに買わないんですが…。いやもう毎朝のお弁当作りネタ切れでして。夏休みに入って夫、高校生の長男、中学生の次男と3人分でございますの。クウネルのこのページ大好きだったので迷わずこの本を。お弁当箱の小さな世界。見ているだけでも楽しい。お弁当作りは苦痛なのだけどこうして見るともっと気楽に作ればいいんだなぁ、と。心と愛を込めて、また明日から頑張ろうっと。曲げわっぱのお弁当箱いいな。自分用に欲しい(笑)
読了日:08月08日 著者:クウネルお弁当隊
薬屋のタバサ薬屋のタバサ
東さんの紡ぐ独特な世界。幻想的で詩的なお話しでした。自分の人生を葬ろうとしていた女が辿りついた、あるいは導かれた町、薬屋のタバサとの謎で不思議な暮らし。そこに身を任せることの安らぎと不安。終始主人公の定まらない心の如く読む側も落ち着かない不思議な感覚に捕らわれてました。ゆらゆらしたまんまの不安定な着地はぽわぽわといつまでもこの世界に漂っていられて好き。そして読み終えてあれこれと終わりの意味をとりとめなくぼんやりと考えてみたり。
読了日:08月11日 著者:東 直子
宵山万華鏡宵山万華鏡
まさにタイトルの万華鏡のように綺麗な素材たちをぎゅっと閉じ込めてくるくる楽しむお話したち。それはこれまでの妄想系ファンタジーというよりも幻想的な美しさを感じました。いつもは知った路地も祭りの夜はどこか妖しい異世界への入口になっていたりして…なんてドキドキしてしまう。キラキラした祭りの表側とその灯りの影となる闇の降りた裏側の境目に迷い込んだような夢うつつな感覚が好き。お気に入りは「宵山金魚」と「宵山迷宮」。「宵山劇場」も大好きな『夜は短し』の世界に通じていていいわぁ。装丁の鮮やかさがもう万華鏡のよう。
読了日:08月11日 著者:森見登美彦
水族 (Coffee Books)水族 (Coffee Books)
不条理でちょっとシュールなお話しが、淡く儚げに(けれども存在感は充分に)描かれた挿画に非常に良く合っていて、贅沢な読書でした。大人なビターな童話、と言っていいのかな。こういう雰囲気はすごく好き。次第に明かされるこの世界の正体、そして残酷で悲しい事実。まさに目くるめく世界でありました。
読了日:08月12日 著者:星野 智幸,小野田 維
瓦経 (Coffee Books)瓦経 (Coffee Books)
日和さんの紡ぐ世界と、金井田さんの描く世界がそれはそれは見事に融合された贅沢な1冊。このシリーズはまだ2冊目なのですが早くも最高の1冊なんじゃないかと興奮気味。短篇どれもが秀逸で1話1話堪能しました。滑らかに流れる日本語を脳内でだけでなく声に出して読んでみたい。静かにそこにある世界、幻想的な世界に迷い込んでいつまでもとろとろとこの夢から目覚めたくないような気持ち。お気に入りは「摺墨」「裏白」「放生」「瓦経」。
読了日:08月12日 著者:日和 聡子,金井田 英津子
ことりのオデットことりのオデット
かわいらしいタイトルと優しいタッチのイラストに惹かれて(レトロな感じが好き)。パリのアコーディオン弾きのおじいさんと小さなひなの物語。ある日偶然やってきたおじいさんとひなの生活。ちいさな可愛いひなにオデットと名前をつけてまるで自分の娘のように愛でるおじいさんがとてもとても優しくてキュンとします。オデットのおじいさんからの巣立ちと、それを優しく見守るおじいさん。そしてそのラストは…。おじいさんの優しさをそこに見たとき、温かく切なくまたキュンとしてしまうのです。
読了日:08月14日 著者:ケイ・フェンダー
あの子の考えることは変あの子の考えることは変
毎回本谷さんの書くものは不安定でそわそわしながらの読書(そしてイタイイタイと読む)。いつも見事な吸引力で引きずり込まれてしまうのだけど、今回はその引力が半端じゃなかった。語り手である巡谷と同居人である日田、対照的な(でも自意識過剰なところはいい勝負だわ)女2人のやりとりだったり、その暮らしだったり、心理描写が皮肉的でそこに笑いながらちょいとホロリしてみたり。必死に生きてマスっていう姿が空回りしているのも哀しいなぁ。でもでもこういうのって少なからず誰でも持っているのかも。ラスト秀逸。やっぱり本谷作品大好き。
読了日:08月15日 著者:本谷 有希子
世界小娘文學全集----文藝ガーリッシュ 舶来篇世界小娘文學全集----文藝ガーリッシュ 舶来篇
文藝ガーリッシュの言葉と愛らしい装丁とこじんまりと手になじむ本の大きさと、何だかもう心くすぐられてすごく好き。舶来編ってことで翻訳ものの参考になるかしら?と手に取ってみました。それぞれの解説は参考になったものの、するんと入り込めないつっかえる何かがあってそれはガーリッシュという言葉に自分が当てはまらない所以なのかしらん。でもでもここに紹介された作品は是非とも読みたいし、ガイド本は大好きなのですよ。
読了日:08月24日 著者:千野 帽子
9の扉 リレー短編集9の扉 リレー短編集
ひゃ~この豪華な執筆陣ですよ!これはもう素通りするわけにはまいりません。ということでいそいそとわくわくと読み始めましたら面白いこと、面白いこと。いや、結構気楽に読み始めていたのですが自然身を構えて力んで読んでおりました。お題のバトンを渡されてそこから紡ぎだされる物語の多種多様さには感動。どれも楽しめましたが特に素晴らしかったのは歌野さんでして。貫井さんからのバトンを実に上手く使って貫井さんもビックリのお話しに。アンカーの辻村さん「さくら日和」も綺麗でした。
読了日:08月27日 著者:北村 薫,法月 綸太郎,殊能 将之,鳥飼 否宇,麻耶 雄嵩,竹本 健治,貫井 徳郎,歌野 昌午,辻村 深月
昨日のように遠い日―少女少年小説選昨日のように遠い日―少女少年小説選
とにかく素晴らしい!と惚れ惚れする作品です。1編1編が実に魅力的。短編といえどあまりに短すぎるお話しもあって、そこに意表突かれながらするんと読みえ終えてしまう短さの中のなんたる豊潤さ。もう二度と戻れないあの頃のこと。それはたぐり寄せるにはあまりにも遠すぎて。素晴らしかった(自分が好きだった)のは、「大洋」「灯台」「パン」。
読了日:08月28日 著者:
イギリス海岸―イーハトーヴ短篇集 (ダ・ヴィンチブックス)イギリス海岸―イーハトーヴ短篇集 (ダ・ヴィンチブックス)
宮沢賢治の地、岩手を舞台にした連作短編集。始めの「福田パン」を読んでからつるつると心地良く物語に入り込み、舞台である岩手にすっかり魅せられました。岩手の地に馴染んでいく翠と早々と岩手から離れ東京で暮らす梢の双子と彼女らを巡る物語はとてもとても静かで淡々としていてここに流れる空気も澄み切っていて。私は翠のお話しがとても気に入って彼女が幸せになれればいいなぁ、と思いながら読んだ。「中庭」の翠が淡く高揚する感じとか、でも失望感を滲ませたりとか、寂しい気持ちがどうしようもなく支配する感覚がたまらなく良かった。
読了日:08月31日 著者:木村 紅美
SF本の雑誌 (別冊本の雑誌 15)SF本の雑誌 (別冊本の雑誌 15)
SFものは敷居が高くてなかなか読まないのですけど、でも憧れはあるのです。てことで、私にとっての入門書になればいいなぁ、と手に取りました。いやはやとーっても参考になります。深く考えずにコレ読みたい!って本を片端から読んでいけばいいんだよね、うんうん。と少し気が楽になりました。いや~読みたい本がわんさか増えてしまって嬉しい悲鳴。未知なる世界を思うときはいつだってドキドキわくわくさせてくれるものです。何だかもう暇さえあれば開いてふむふむ読み耽っております。そして円城さんの短編「バナナ剝きには最適の日々」が秀逸。
読了日:09月09日 著者:本の雑誌編集部
ふちなしのかがみふちなしのかがみ
現実と非現実の狭間をうろうろしていたらどちらにも戻れなくなってしまった、むしろ非現実のほうに踏み込んでしまった…非常に不安定な読後感。「おとうさん、したいがあるよ」のような一体どっちの言うことが正しいのか次第に曖昧になっていくさま、「ふちなしのかがみ」のあちら側にどんどん侵食されいつの間にか精神まで侵されてくいくさまが実に面白いのです。ストンと腑に落ちず、ざわざわといつまでも落ち着かない心情を抱えていられる。装丁のような甘く可愛らしいと見せかけて実は毒々しく恐ろしく。紙一重の恐怖、堪能しました。
読了日:09月10日 著者:辻村 深月
青い月の物語青い月の物語
再読の、再読の、再読の…。数えきれないくらい折に触れ手に触れ青い世界にたゆたゆと。月明かりにぼぅっと浮かんだ淡い光は、キンと硬質な響きが聞こえるようで、でもあたたかな宇宙の調べが聞こえるようで…何度でも魅せられてうっとりさせてくれます。
読了日:09月11日 著者:
仏蘭西おもちゃ箱 (MOE BOOKS)仏蘭西おもちゃ箱 (MOE BOOKS)
もう幾度となく読み返したことでしょうか。とてもとても愛らしい絵本。こみねゆらさんがフランス在住の頃集めたというミニチュアのおもちゃたち。「わたし」と猫の「Mika」が19のおもちゃとその遊びの世界を案内してくれます。こみねさんの可愛らしいイラストと、愛らしいミニチュアおもちゃが見事に融合されて素敵な世界に。レトロな雰囲気がたまらなく懐かしい気持ちにさせてくれて、ぽこぽこ幸せ気分が生まれます。時を経て褪せていくさまがまた味わい深く、キュンとときめいてしまうのです。
読了日:09月14日 著者:こみね ゆら
神様のカルテ神様のカルテ
とっても素敵なお話し。人と人との触れ合いの温かさにうるうる。信州の地方病院で働く若き医師・栗原の飄々とした姿に見え隠れする現在の医療事情や大学病院と中小病院との明らかな違い、その小さな地方病院で働くことの限界さ。ユーモアでやわらかな文体の中でそれは辛辣をもって読者に訴えかけているようでした。そして患者の死に立ち会うこと、どんなに尽くしても果たしてそれが最善の方法だったのかと考える場面、苦しさが切々と伝わりました。シビアになりがちな医療を扱った作品をこんなに優しく和やかに読ませてもらえて幸せな読書でした。
読了日:09月16日 著者:夏川 草介
ダブル・ジョーカーダブル・ジョーカー
結城中佐にまた会えるという高揚感に包まれながらわくわくと堪能。結城中佐にもっと前面に出てほしいと思ってましたが、いや結城中佐の輪郭はこのくらい曖昧でいいのだ、と。彼の存在感がどれほど圧倒的なのか知らしめるためにこの描き方が最も効果的なのだ、と今回しみじみ感じました。彼の過去を描いた「柩」は嬉しく読みました。ぽっと温かさが点る瞬間にくぅぅぅと悶絶。結城中佐の「とらわれるな」という言葉が鋭く突き刺さる読後感。何事にも完璧なD機関のメンバーがふと見せた、とある感情が人間らしさを感じさせて切なくもありました。
読了日:09月16日 著者:柳 広司
フリーター、家を買う。フリーター、家を買う。
ずいぶんと重たくダークな物語の入口に戸惑いつつもすごく感情移入して読んでました。有川さんの作品はいつもいつも気持ちをぐわぁっと持っていかれてぐるぐる渦巻くのですが、今回は半端ないくらい感情揺さぶられました。読み手それぞれ肩入れするキャラがいるかと思いますが、主婦である私の場合誠治の家庭事情や母の病は突き刺さるものが。主婦は主婦なりに戦っているんだよなぁ。でもなかなかそれ分かってくれないし、吐露すれば愚痴とかになるし。溜めこむと自分がどうなっちゃうのだろうか、とすごく怖かった。続く
読了日:09月17日 著者:有川 浩
三匹のおっさん三匹のおっさん
いや~正直おっさんの話でしょ、3人のおっさんでしょ…なんてあまり意欲的でなかったのです。有川さんだったら面白くないはずはないのは分かっているけれど、いやはやこれは痛快な素敵なお話しでした。なぜ今まで読まなかった!と激しく自分にツッコミ。おっさん3人が世にはびこる悪を斬る。有川さん曰く「現代版時代劇」。悪人を成敗するところなんてカッコ良い。そして有川さんといえば恋愛もちゃんと忘れていません。悶絶並みのベタ甘ではなかったけれど淡い綿菓子のようなふんわりとした可愛らしい恋が読めて幸せでした~。
読了日:09月26日 著者:有川 浩
山人奇談録山人奇談録
「竹姫」「闇市」「雨祭」「幻獣」「神域」5編の各タイトルを見てもわくわくしてきます。そのわくわくをもっと超えるような異形の世界が広がっていて、素敵な物語でした。奇談録、と聞くとちょっと暗くて怖いイメージだったのですが、山のモノたちが今でも実際に息づいているのかも、と思えるような自然さで描かれています。それは怖さというよりもぽっと温かく灯るようなふんわり優しい印象。主人公の少女がとても自然体。山の神、異形のイキモノたち、四季の彩りの描きがとても素晴らしい作品でした。素敵な本に出会えて幸せ。
読了日:09月30日 著者:六条 仁真
植物図鑑植物図鑑
ほろ酔い加減の帰り道、行き倒れた男子一人。「よかったら俺を拾ってくれませんか?」って可愛い男の子に言われちゃったら…。そりゃ不審者丸出しだし、怪しすぎるんだけど、このイツキくんが良く出来た子で。悶絶ラブも楽しめますが、この作品まさに「植物図鑑」として堪能出来ます。都会っ子でしたが、土手がすぐそばだったことで雑草にまみれて遊んでいた頃、すごく懐かしくてキュンとなってしまった。ちょっと視線を足元に落とせば自然はそこここに。植物図鑑片手にお散歩もいいかも。
読了日:10月03日 著者:有川 浩
ミステリー―おいしい博物館盗難事件ミステリー―おいしい博物館盗難事件
今日は「模写の日」。お弁当持っておじいさんと博物館へ。休館日だけど絵の好きな人には特別に入館させてくれるの。いつものように写生を始めるコブタちゃん。次なる場所を求めてそこらを眺めていると…あら?何かがヘン。なんと!博物館で盗難事件発生!犯人は一体誰?どうやって絵を盗んだの?コブタちゃんの推理が始まります。手がかりを追ってコブタちゃんと一緒に推理、推理。銅版画家・アーサー・ガイサートの細やかな画に魅せられます。緻密な絵の向こう側に自分もコブタと存在しているかのような豊かな想像力が生まれてきます。楽しい絵本。
読了日:10月04日 著者:アーサー ガイサート
ルピナスさん―小さなおばあさんのお話ルピナスさん―小さなおばあさんのお話
ルピナスさんがまだ少女だった頃、アリスという名前で呼ばれていた頃、おじいさんと約束した事。「世の中を、もっと美しくするために何かをすること」。どうしたら世の中を美しくできるでしょうか?やがて大人になりさまざまな国を旅し、ひとつの土地に落ち着いた頃、ルピナスさんはあることを思いつきます。どんなささやかなことでも世界を美しくすることは出来るはず。それは決して難しいことではない。素敵な約束はまた後世へと継がれていくのです。ルピナスさんの人生を通して、水彩の美しい絵と共に優しく語りかけ教えてくれます。
読了日:10月06日 著者:バーバラ クーニー
ルチアさんルチアさん
私の可愛いを愛でる気持ちを思いきりこちょこちょしてくれる作品。もうずいぶんと昔々「たそがれ屋敷」に住む二人の女の子とルチアさんのお話し。スゥとルゥルゥの好奇心に輝く瞳は、ルチアさんのぴかぴかと同じくらい綺麗で素敵だったに違いありません。ここでないどこか遠いところを夢見る少女たちの、それぞれの人生を思うとき温かいようなでも泣きたくなるような寂しさが流れ込んできてキュンとしてしまいました。水色にキラキラ輝く宝石のようにこの本も私にとって宝物のように大切なものになりました。
読了日:10月08日 著者:高楼 方子,出久根 育
月光公園 (ミキハウスの絵本)月光公園 (ミキハウスの絵本)
ある月夜の晩、月光公園への招待券、いつもの公園の入口には不思議な番人。番人のニヤニヤ笑いが謎めいていて、一歩踏み込んだら一体どんな世界が広がっているのかしら?とわくわくが膨らみます。静かな夜、誰もいない公園、月の光を受けて夜だけにひらく花、耳をすませば微かな息づかいがそこここに。少女に誘われたその先は…夢現の世界がとてもきらびやか。東さんの幻想的な絵がとても美しくて魅せられます。
読了日:10月10日 著者:宙野 素子
翼の時間 (ミキハウスの絵本)翼の時間 (ミキハウスの絵本)
大切な1冊。「月光公園」を読んで大好きな「翼の時間」に戻りたくなってしまいました。で、再読。幾度となくこの世界に誘われてきたことでしょう。何度眺めても図書館の場面は感動的。
読了日:10月10日 著者:東 逸子
終わらない夜終わらない夜
何気なく見つめる絵に騙されていたことに気がついたときのヒヤリ感が凄まじく、それがまたたまらなく魅力的ですっかり魅せられてしまっていました。表紙の絵が特に大好き。夜、月の光が雲の間から射し込み、木々の影が水面に映し出された時、その水面にふと目をやると…幻想的な美しい絵にヒヤリとする怖さが。あ、雪の毛布も好きだなぁ。夜の闇に隠されたもの、月の光で浮かびだされるもの、一枚一枚の絵から物語が生まれそう。「月の乙女」、「白い毛布」「中世の月光」「ロウソクの回廊」など絵のタイトルも想像力をぷくぷくさせてくれます。
読了日:10月10日 著者:セーラ・L. トムソン
BとIとRとDBとIとRとD
夢見るようなぼんやりとした□ちゃんの瞳に映る世界は大人になった今では見えない世界。やがて夢から覚めた時のこの世界は□ちゃんにはどんな色に見えるのでしょう。ひとつひとつ大人になるために諦めなくてはならないこと、我慢しなくちゃならないこと、おうおう泣く□ちゃんが抱きしめたくなるくらい愛らしくて切なくてこちらまで泣けてきちゃいました。見えない誰かとお話しすること、ひそひそ内緒話ししているそんな姿を私はそう~っと気付かれないように見守るのです。決して声はかけないのです。そして5歳の娘は未だ見えているようなのです。
読了日:10月10日 著者:酒井 駒子
かようびのよるかようびのよる
この表紙から一体どんなお話しが?と、わくわくと扉を開けてみたらば…自分の想像をはるかに超えた不思議な、理解不能な世界が広がっていました。なんでここにこれが?という常識的な考えはこの際取っ払ったほうが良さそうです。なのでページを開きながら今のこの場面はね…と5歳の娘と想像合戦。子供のやわらかな豊かな想像力にハッとさせられています。
読了日:10月12日 著者:デヴィッド ウィーズナー
ペローの青ひげ (講談社の翻訳絵本―famous fable selection)ペローの青ひげ (講談社の翻訳絵本―famous fable selection)
淡々と語られる恐ろしい物語。一見美しく彩られた青に鮮烈な赤色。子供の頃に怖々読んでやっぱり怖くて夢にまで出て、しばらく眠るのが怖かった、なんて思い出が鮮やかに蘇りました。怖いけれど何故か惹きつけてやまないお話し。エリック・バトゥーの画がとても魅力的で物語との妙なアンバランスさに惹かれます。
読了日:10月13日 著者:シャルル ペロー
ブック・イン・ピンク―おしゃれ古本ガイドブック・イン・ピンク―おしゃれ古本ガイド
こんな可愛いブックガイドを読んでしまうと、自分の中に密かにある乙女の気分がずんずんと目覚めてきちゃいます。気になっていた本、是非とも読んでみたい本が何冊もあって参考にしたいものばかり。秋から冬に足をしのばせるこの時期になると読みたくなる詩集に自然気持ちが向かいました。そしてもちろんの耽美文学も!図書館本であったゆえに手元から離れてしまいましたが、じっくり読むためにもぜひとも手に入れたい本です。
読了日:10月14日 著者:山崎 まどか
幻想文学1500ブックガイド幻想文学1500ブックガイド
図書館で借りたのですが、これはもう手元に置いてじっくりと時間をかけて読んで選んでまた読みたい、と欲望がむくむくしています。てことで是非ともこれは欲しい!それにしても1500もの作品のタイトルを眺めるだけでも楽しいです。これ読みたい、こっちも読みたい、とタイトルを書き出したらキリがありません。「幻想文学」と言ってもこれだけのジャンルと作品の数々にあらためて幻想文学は奥が深いわぁ、と感嘆しました。読みたい本はそのときの気分や環境でもずいぶんと変わってきますから、いつまでも手元に置いておきたい。
読了日:10月21日 著者:石堂 藍,東 雅夫,「幻想文学」編集部
ルリユールおじさんルリユールおじさん
少し寂しい表紙にどんなお話しが?と扉を開いてみましたら…うわぁ~これはとてもとても素敵!優しさに溢れていてじぃ~んとしてしまいました。水彩の淡く優しい絵にのせたお話しが、本好きには興味深くわくわくドキドキの気持ちを高めてくれるのです。本の修復をするおじいさんの手元を興味津々に覗き込む女の子の気持ちになって私もお話しに入り込んでいました。パリの街のほんの小さな物語は少女の夢を大きく花開かせて、私まで幸せに満ちた時間を過ごせました。
読了日:10月21日 著者:いせ ひでこ
夜のスイッチ夜のスイッチ
初ブラッドベリ。「夜のスイッチ」というタイトルと装丁に惹かれました。誰しも怖かったり苦手に思うものがあります。どうしても克服出来なくてずっと心に闇を抱えたまんま。暗いのが苦手な男の子の物語はダークな少女によってパチンッとスイッチが切り替わります。「夜のスイッチ」、タイトルが何よりも物語を語っていて素晴らしいのです。そう、発想をクルンとさせてみれば…今まで怖かったものも楽しく感じることが出来るのです。トトトン、と流れるように進むお話しと、マデリン・ゲキエアのイラストが最高に素敵~。
読了日:10月24日 著者:レイ ブラッドベリ
あめふらし (絵本グリムの森)あめふらし (絵本グリムの森)
グリムのちょっと残酷なお話しと、出久根さんの魅力あふれる幻想的な絵がとても良く合っていて、堪能しました。「あめふらし」という物語がグリムにあったかしら?と記憶を辿ってみましたがどうやら大人になって初めて出会ったお話しです。大人でもこのお話しの結末はどうなってしまうのか好奇心いっぱいで読みましたから、残酷な場面もあるお話しを子供ならば余りある好奇心と想像力でどんな風に思い描くのだろうか、と思います。感性溢れる物語と絵、お気に入りです。
読了日:10月29日 著者:グリム兄弟,出久根 育
ニコルの塔ニコルの塔
灰色の背景に、「ニコルの塔」と題された物語、見事に引き(惹き)込まれました。寄宿舎と授業塔を往復するだけの単調で静かな日々、地球のマントに刺繍する12人の乙女たち。それはまるで籠の中の小鳥のよう。そんな閉じられた世界が開かれた時が、この物語の本当の入り口であり、始まりなのです。物語の真実、そこから広がる新たな世界。どこか寂しくしんと静かなこみねさんのイラストと小森さんのファンタジーによって読み手の想像もさらに広がります。バロの3枚の絵から創り出されたファンタジー。たまらなく好き。幸せな読書時間でした。
読了日:10月30日 著者:小森 香折,こみね ゆら
わたしの庭のバラの花わたしの庭のバラの花
すぅっと水彩の青い空。その下にたわわに咲くぷくぷくの綺麗な薔薇。「これはわたしの庭のバラの花。」と始まるお話し。どんどんとページをめくれば庭のバラの花の上には眠るハチの姿、そのハチに日かげを作っているタチアオイ、それからそれから…。たわわに咲く花がどんどん登場して見事で豪華な花壇が。その花壇にも物語は始まっています。最後のオチまで楽しめる絵本。美しい色彩をたっぷり楽しめて贅沢気分を感じさせてくれます。
読了日:11月04日 著者:アニタ ローベル
真昼の夢 (ほるぷ海外秀作絵本)真昼の夢 (ほるぷ海外秀作絵本)
「終わらない夜」が幻想的でとても美しく素敵でしたので、こちらも読んでみました。「終わらない夜」の深い深い夜の幻想世界と対象に、「真昼の夢」は白昼夢の幻想世界。燦々と輝く光の下で不思議な景色が広がっていました。こちらも堪能しました~。ただ「終わらない夜」には作品のタイトルがあったのに、こちらではそれがなくてちょっと寂しい。自分で想像してみても楽しいのだけれども。
読了日:11月09日 著者:セーラ・L. トムソン
きんぴらふねふねきんぴらふねふね
なんと想像をかき立てられるエッセイであろうか。言葉や文章にぽつぽつと思いをくるみ差し出してみれば、読み手はその思いをほぐすのに夢中になる。石田さんのぽとんぽとんと静かな音鳴り響くエッセイ。さらさらと自由になびくかのように独り身の食を楽しんでいるかのようで、けれどもちょっぴりの侘しさとか寂しさも。石田さんの飾らない生き方とその文章にすっかり惚れこんでしまいました。中でも好きなのは、「青菜惜春」。日々の暮らし、食卓にならぶシンプルな料理、そこから思い出される過去の人との思い。たまらなく良い。きゅうと切ない。
読了日:11月10日 著者:石田 千
鞄図書館<1>鞄図書館<1>
不思議なタイトルだなぁと読み始めてみれば、ありとあらゆる本を所蔵するという鞄が登場。共に旅する司書さんと鞄くんのやりとりがほくほくと優しくて温かい。鞄の中が図書館になっていて、その中は宇宙のように無限で、その鞄はゲーテの格言をぽつりと呟く。しんみり涙のお話しや、ミステリな物語、ぞぞぞっと怖いけれども気持ちは良くわかる話し(鞄好きの女店主、ね)、どれも良い。ポオの「黒猫」、好きだわぁ。幻の「鞄図書館」、彼らは今どこを旅してどんな本を貸し出しているのでしょう。2巻を心待ちにしています。
読了日:11月17日 著者:芳崎 せいむ
パラケルススの薔薇 (バベルの図書館 (22))パラケルススの薔薇 (バベルの図書館 (22))
装丁といい形といい、そしてこの佇まい。一目で惚れてしまいました。ボルヘス編纂の「バベルの図書館シリーズ」22巻。ボルヘスのちょっと難解だけれどもめくるめく幻想世界が魅力的で、ふむふむうんうん唸りながらも恍惚に読み耽っていたのでした。ここに収録されている短編はどれも秀逸。「現在の自分」と「未来の自分」との対話。錬金術師と赤い薔薇。幻の青い虎、青い小石。そして存在しない無の場所、ユートピア。シリーズ名にもなっている「バベルの図書館」が気になるので次は『伝奇集』を読もう~。
読了日:11月20日 著者:ホルヘ・ルイス・ボルヘス
群青学舎 一巻 (ビームコミックス)群青学舎 一巻 (ビームコミックス)
入江さん初めてなのですけど…ひゃ~これはすっごく堪能しました。短編なのにこの満腹感はなんでしょうか。それぞれ時代背景も世界観も違うのにぎゅっと統一感があってどこもかしこも愛おしさで溢れている。もう~魅せられました。「花と騎士」「森へ」が好き。特に「森へ」の圧巻さ!あ、都さんと春日くんのその後も気になるわぁ。
読了日:11月27日 著者:入江 亜季
群青学舎 二巻 (BEAM COMIX)群青学舎 二巻 (BEAM COMIX)
やめられない止まらない~で二巻へ。個人的に思い入れ深く読んだのが「彼の音楽」。中学生の息子が吹奏楽部でパーカッション担当なのですが、ここでの彼と息子が実に同じ境遇で…。もう我が息子を見ているようで愛おしくて愛おしくて。彼のその後の姿に自然涙してしまいました。「北の十剣」も堪能。お姫様の描き方がもうもう素晴らしく素敵で!惚れ惚れ。いや~1冊丸ごと「北の十剣」で読んでみたいわぁ。ニノンちゃんもかわゆい。
読了日:11月28日 著者:入江 亜季
群青学舎 三巻 (BEAM COMIX)群青学舎 三巻 (BEAM COMIX)
や~これは自分でも想像しなかったくらいの惹きこまれ具合。もうっ大好き!ですわ、「群青学舎」。ということで立て続けに三巻へ。「薄明」のきゅんと切ない気持ち、そして儚いものへのどうしようもない悔しさ。そこに確かに命があるのに消えゆくものを繋ぎとめておけない。少女の涙に締め付けられる。そして待宵姫の可愛さといったら!姫の虚ろな瞳が自然に触れるたび、キラキラ輝き年頃らしさを見せるようになる姿が愛らしくて!「雪降り積もる」は地味だけど良き話しだなぁ。いいなぁ、こういう友達。繋がり。
読了日:11月28日 著者:入江 亜季
群青学舎 四巻 (BEAM COMIX)群青学舎 四巻 (BEAM COMIX)
あっという間に最終巻。もうもうっ大好きなのが「七色シリーズ」。3人の息子たちのピクニック、ママの息子達への深い愛情、そしてダンナさまの大きな愛で包まれるママと息子3人。私も息子が3人おりまして、もうすぐ巣立ちそうなのが2人と、生まれたばかりのチビチビが1人。自分から巣立ってしまう寂しさもわかるし、コロコロと一緒に転がって遊ぶ楽しさの両方の気持ちを今まさに味わっているものですから、それはもう思い入れたっぷりと読みました。ダンナさまの最後の言葉、思わずじわ~っと。私もいつかそう言ってもらえる日がくるかな。
読了日:11月29日 著者:入江 亜季
コダマの谷 王立大学騒乱劇 (ビームコミックス)コダマの谷 王立大学騒乱劇 (ビームコミックス)
続いて「コダマの谷」へ~。あ、読む順番違ったかしら??と思いながらもいやいやこちらはこれで独立しているので(「群青学舎」の、とあるお話とリンクしていますが)、すーっかり惹きこまれてしまっていました。ライダーが主役なのですね。でもとりまく面々がみな魅力的で特に私はウーナがお気に入り。彼女の聡明さが眩しい。ウーナを懸命に追いかける王子も可愛いし、ライダーを慕うマージも愛らしい。でもでも最も萌えたのは成長したユリウスなのだけど♪ライダーの父さんの話しを詳しく知りたいなぁ、ってことでいつか続編を読みたいです。
読了日:11月29日 著者:入江 亜季
乱と灰色の世界 1巻 (BEAM COMIX)乱と灰色の世界 1巻 (BEAM COMIX)
「群青学舎」の余韻冷めやらぬまま、入江さんの新しい世界にダイブ!魔法使いの家族のお話し、楽しく読みました。キラキラの純粋な瞳の乱ちゃんがとにかく可愛い!陣もきゅんとしちゃう良い男だし、色っぽい艶っぽいお母さんに女の私でもポッとしちゃうし、お父上がこれまたカッコ良いのですわ。父・全と母・静の夫婦の意外性がこれまた面白い。凰太郎登場で物語がぐんと動いて深みが増していくのです。今後が楽しみでなりません。
読了日:11月29日 著者:入江 亜季
ミステリが読みたい!〈2010年版〉ミステリが読みたい!〈2010年版〉
表紙もすっきりシンプルですが、内容もすっきりしちゃったかな、という感じ。でも私はこういうの好き。国内、海外ミステリベスト100ガイドは嬉しい(特に海外)。ガイドブックとして役立つ1冊です。やっぱりガイドブックって楽しいのよねぇ~と時間があれば眺めて楽しんでいるところです。で、図書館に予約入れたり、買ってみたり、早速活用しています。
読了日:12月01日 著者:
よろこびの歌よろこびの歌
こんなはずじゃなかった。音楽学校を目指したものの、挫折してしまった玲の鬱屈した心。頑なに閉じてしまった玲の気持ち。けれども同じ思いを抱えた少女がすぐそばに居て、みんな何かしらの悩みや痛みを持っていて。閉じた心が少しずつ解れてやわらかであたたかな光がそこに射したとき、そのあまりの眩しさに思わずホロリと涙が。少女たちのハーモニーがのびやかに高らかに響いた瞬間、確かに私も通り過ぎたあの頃が鮮やかに思い出されました。もう~ぎゅっと抱きしめたくなる愛おしさに溢れてます。たまらなく大好きです。
読了日:12月01日 著者:宮下 奈都
弦のないハープ またはイアプラス氏小説を書く。弦のないハープ またはイアプラス氏小説を書く。
ゴーリーの作品に触れるのは初めて。表紙の弦のないハープに佇む紳士に哀愁が漂っていて惹かれ、読んでみましたらばこれまた不思議な幻想的な雰囲気があって読み終えてまた戻って読む…とすっかりお気に入り。小説家・イアブラス氏の創作への悶々とした苦悩がイラストのモノクロさにより一層重たさを感じさせるものの、イアブラス氏のユーモアな愛らしさが存分に描かれていて、うんこれはかなり好き。骨董店で見かけたファントッドをしっかり買ったのね、なんて細かな発見もあるのが実に楽しい。ゴーリー作品他にも是非に!と高揚しております。
読了日:12月12日 著者:エドワード ゴーリー
このミステリーがすごい! 2010年版このミステリーがすごい! 2010年版
今年はミステリをほとんど読んでなかったんだなぁ、とランキングのタイトルを見て愕然。ベスト10内2冊しか読んでない~(ちなみにベスト20だと4冊…あらら)。毎年のことなのですけど、これを参考にまたあれこれ読みたい本をチェックすることの楽しさといったら!そして積んである本も解消せねばなりません。海外編も気になる本いっぱい!隠し玉ももちろんチェックです。
読了日:12月13日 著者:
くまとやまねこくまとやまねこ
当たり前のようにまた朝がやってきて、大好きな小鳥との時間を過ごせると思っていたのに。確かに鼓動していた小鳥の命が消えたときのくまの悲しみはけれども森の仲間たちには共感してもらえません。それはくまの行為故かもしれませんし、小鳥の死という現実を受け止め難いくまの悲しみがあまりに深すぎたからかもしれません。やまねこの存在がどれほど救いになったか。同じ痛みを知っているからこそ優しさも互いに与え合えたのでしょう。くまの心の闇に光が少しずつ射して、共に歩む2匹の姿、その確かな足取りが力強くてじんわりしました。
読了日:12月15日 著者:湯本 香樹実
イバラード博物誌イバラード博物誌
独創的な世界観に惹かれて借りて読みましたが、ページを繰る度に想像を超えるイバラードの幻想世界が広がっていて。その彩りが実に美しくてため息が出ます。初めてなのに初めてでないこの既視感はなんだろう…と思いましたらば、「耳をすませば」のバロンの世界を描いた方だったのですね!わぁぁ~あの世界大好きなんです。眺めて自分の想像を広げて、浸って。贅沢な時間を過ごせました。思わず抱きしめたくなっちゃうめげゾウの愛らしさに和みましたわ。落ち込んでもめげゾウの姿見たらつい笑みがこぼれちゃう可愛らしさなのですもの。
読了日:12月16日 著者:井上 直久
本格ミステリ・ベスト10 2010本格ミステリ・ベスト10 2010
どちらかというと「このミス」よりもこちらのほうが好きなのです。いや~ランキング作の細やかなレビューはつい読みこんでしまいたいけれど、ここはザッと読むに留めて。既読作からじっくり読むとします。ああ!「電気人間」積読の山から救い出して読まなくては、だわー。米澤さんも然り。海外編は相変わらず疎いのですが、1位、4位、5位(特に5位!)に興味あり。自分の中でちょっと遠ざかりつつあったミステリ作品への熱き思いが沸々してきましたわ。
読了日:12月25日 著者:探偵小説研究会
スコープ少年の不思議な旅スコープ少年の不思議な旅
自分へのクリスマスプレゼントとして選んだ本。ずっと手にしてみたかった本だったのでそれはそれは大切にページを繰りました。本を開いた瞬間からスコープを通した幻想世界が広がっていてうっとり。狭い箱の中で存在する世界はまるで宇宙のように無限で、尽きることのない想像の旅に誘ってくれます。もうもう飽きることなく夢中になって眺めています。朝の光、昼の光、夜の光、射しこまれる光の角度や方向によって変化する世界。そこはまさに不思議な世界への旅なのでした。添えられた巖谷さんの文章がまた素敵なのです。愛おしい本です。
読了日:12月25日 著者:巖谷 國士,桑原 弘明
ScopeScope
『スコープ少年の不思議な旅』からさらに高みに達した豪華な作品集。巖谷さんの小説がないのは寂しいのですが、スコープの中の世界がより一層じっくり丁寧に見ることが出来るのは嬉しい。美しく装飾された箱からどんな世界が存在しているのか、覗き込む楽しさも味わってみたい。時間を紡ぎ作られたスコープの世界はその緻密さに圧倒され、独特な世界観から確かに芽吹いている想像の種を膨らませ、この箱の小宇宙に魅せられて。目眩のしそうな繊細なパーツ、素敵なアトリエにもうっとり。今も時を紡ぎ桑原さんの世界は創られているのでしょう。
読了日:12月25日 著者:桑原 弘明,巖谷 國士

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